役立つ転職知識

【どうしたらいい?を解決!】転職を考えたときに知っておきたい年金のこと

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転職の際には年金に関する手続きも必要なのは知っていますか?

手続きをしっかりやっておかないと、あなた自身だけでなく配偶者がいる場合も、国民年金の未納月ができて将来の年金の額が減少したりするケースがあります。

この記事では、転職の時にうっかり忘れがちな年金とその手続きについて解説します。

国民年金と厚生年金の関係

2つの年金の違いは何?

厚生年金期間は会社が国民年金を支払ってくれている?

国民年金は、国民皆年金として20歳以上の日本国民は全員加入義務があります。

10代で就職した人は、就職したときから厚生年金の被保険者、すなわち国民年金2号被保険者です。厚生年金に加入した時点で、会社は厚生年金加入者全員分の国民年金拠出金を年金機構に支払いますので、20歳未満の厚生年金被保険者の国民年金保険料を会社が負担します。

しかし、国民年金は20歳以上60歳未満の保険料しか、65歳以上の国民年金には反映されません。

ですから、18歳から働いて58歳で早期退職した場合、40年間国民年金2号被保険者なのに、国民年金の加入月数は20歳からの加入月を換算されます。つまり、38年加入とされて、満額支給にはなりません

なお厚生年金被保険者は、国民年金2号被保険者として、国民年金拠出金を会社が負担してくれているので、厚生年金の方で支払った分の保険料として経過的加算されます。20歳未満の国民年金2号被保険者期間だった期間分の国民年金の不足分は、厚生年金に上乗せされるので、安心してください。

反対に大学を卒業して、22歳から60歳まで38年間会社の厚生年金に加入していた人は、大学生のときに学生の特別加入をしていない限り、65歳からの国民年金は2年間未納期間があり、満額支給とはなりません

その場合、60歳で退職するのではなく、62歳まで頑張って働いて厚生年金被保険者でいれば、国民年金未納期間2年分の国民年金拠出金を会社が支払ってくれるので、国民年金不足分を厚生年金に上乗せされて65歳から支給されます。

ちなみに60歳で退職したい人は、60歳を過ぎても任意加入で2年間国民年金に加入すれば、40年間加入となり、40年間加入した満額の国民年金を65歳から支給されます

退職してすぐに転職先に再就職する場合

月末退職で翌月再就職、あるいは退職した月中に再就職できた場合、厚生年金の未納月がないまま上手く転職先へと入社できた場合でも、退職した翌日に新しい会社へ転職しない限り、1日でも厚生年金被保険者でない日があれば、その月は国民年金1号被保険者としてカウントされます

国民年金の立場から見ると未納月が1ヶ月ですが、厚生年金の立場から見ると厚生年金未納月はないのですから、1ヶ月の途切れもなく国民年金2号被保険者だったことになります。

つまり、会社が国民年金拠出金を負担してくれているのです。

65歳からの国民年金の支給は、未納期間が1ヶ月でもあれば満額貰えませんが、この1ヶ月分は、厚生年金に加算されて支給されます。

一方、たった1日の空白期間に国民年金1号被保険者へと異動手続きをして1ヶ月分の国民年金保険料を支払った場合、すぐに新しい会社へ入社してその月の厚生年金を給料から天引きされてしまうので、その月は国民年金1号被保険者と2号被保険者の保険料の二重払いとなります。

この場合は国民年金の未納期間はないので、40年間国民年金を支払ったものとして、65歳からの国民年金支給額は満額支給となります

では、二重払いとなった2号被保険者としての国民保険料はどうなるのでしょう。

その分は、厚生年金に加算されますので微々たるものですが、厚生年金と国民年金の合計額は国民年金1ヶ月分余分に支給されます

また65歳まで働いた場合、国民年金は60歳で支払いはなくなることになっていますが、厚生年金被保険者ということは国民年金2号被保険者です。

つまり会社は、ずっと国民年金拠出金を支払っています。この国民年金拠出金が余分に支払われた分に関しても、厚生年金に国民年金が加算されます。

国民年金には長期加入者の特例がある?

ちなみに昭和16年以降36年生まれ(女性は昭和21年以降41年生まれ)の人は、特別支給の老齢厚生年金の支給が65歳になる前に開始されます

この老齢厚生年金の特例の対象者で、44年以上厚生年金加入期間(国民年金2号被保険者期間)がある人、あるいは国民年金1号被保険者期間を合わせて44年以上ある、国民年金の長期加入者は、44年を超えた月から特別支給の老齢厚生年金の支給が定額部分を含めて支給されます。

たとえば、昭和36年生まれの男性が高校を卒業後、18歳から65歳の誕生日まで厚生年金に加入して働いたとします。本来なら、彼は64歳から特別支給の老齢厚生年金が支給されます。しかし、62歳で国民年金2号被保険者期間が44年を超えます

そのため、63歳から定額部分を含めて特別支給の老齢厚生年金が支給されるのです。このような国民年金の特例もあることを知っておきましょう。

ふむふむ、こう見ていると働いている期間と再就職時の二重払い、自分の年齢に気をつけておけば良さそうな気が……?
そんなことはないわ!配偶者がいて、3号保険者の場合未納になるケースもあるのよ!
ええっ!?どうして!?

配偶者の国民年金未納期間は要注意

資格喪失日と資格取得日が同月中にない場合、国民年金1号被保険者の未納月1ヶ月以上となってしまいます。

厚生年金の途切れがなければ、国民年金2号被保険者として、国民年金未納期間の埋め合わせが厚生年金で行われることは解説しました。ですが、配偶者がいる場合は注意が必要です。

たとえば、夫が厚生年金の途切れなく転職先に再就職したとして、妻も一緒に3号被保険者となりますので、3号被保険者の途切れもなさそうに思えます。

しかし、夫の退職と夫の再就職の間に1日でも空白期間があれば、その1日以上の空白期間は、妻も夫と一緒に国民年金1号被保険者となります。

そして、すぐに夫が転職先企業に再就職したとしても、国民年金1号被保険者期間に国民年金の保険料を支払っていない場合、未納期間が1ヶ月できることになります

夫は、厚生年金拠出金によって厚生年金に国民年金の支給分が上乗せされます。

ですが、妻は上乗せすべき厚生年金がないので、未納月がカウントされ、国民年金が減額されることになります。

3号被保険者である配偶者がいる場合は注意してください。この場合は、年金機構から通知が来たときに、未納期間を後払いすることで対応した方が、手続きの面倒がないかもしれません。

ただし、手続きの利便性を重視して、未納期間を放置していると、とんでもない不運に見舞われてしまうこともあります。

国民年金の未納期間のリスクとは?

たとえば国民年金の未納期間の後払いをする前に、その未納期間中で大きな病気や怪我をして、障害者になったり、最悪の場合死亡したりと国民年金の受給を必要とする不運に見舞われた場合、国民年金の未納期間が直近1年間にあった場合、その支給されるべき年金が不支給となってしまうことがあります。

そのような可能性は限りなく低いかもしれませんが、もしかしたらその限りなく可能性の低い不運に見舞われてしまうことがあるかもしれません。

いざというときの国民年金が不支給というのは、泣くに泣けない結果となりますので、そのことだけは頭の片隅に留めておきましょう。

もしものときを考えると、石橋を叩いて渡るようにどんなに短い期間でも、国民年金1号被保険者として保険料を支払っておく方が無難でしょう

ポイント

  • 勤め始めた年齢と退職する年齢によって満額支給にならないことがある。その代わりに厚生年金の上乗せか国民年金に加入すれば満額支給される
  • 1日でも厚生年金被保険者じゃなければその月は国民年金1号被保険者となる
  • 配偶者が国民年金3号被保険者の場合、片方が1号被保険者になれば、もう片方も国民年金1号被保険者になる
  • 未納期間が1年内にあれば年金不支給になることがあるので、転職時には国民年金1号被保険者として払っておくと安心

退職後の手続き

退職時には年金の手続きもしよう

退職したときの手続きっているんですか?
勿論必要で、1日でも手続きをしない国民年金1号期間ができれば、すぐに2号被保険者になっても、1号期間の未納月となるぞ
え!?それは大変!どうしたらいいの?
3種類パターンがあるから自分にはどれが合うか確認してみよう

すぐに転職する場合

次の転職先が決まっていて、異動手続きが面倒な人は、あとから送られてくる国民年金の未納月の請求で、まとめて支払うことも可能です。

そして、5年前まで遡って未納分を支払うことが可能になります

ただし先述したように、転職先の会社に入社前に、障害者になるような大きな病気や事故に見舞われてしまった場合、国民年金未払いで障害年金が支給されない可能性もあるため、もしものことを考えると、国民年金の異動手続きは、どんなに短期でもやっておく方が良いかもしれません。

国民年金1号の異動手続きを行った同月に厚生年金に加入した場合、国民年金1号被保険者としての保険料と、国民年金2号被保険者としての会社が負担する国民年金の拠出金が二重払いとなることも知っておきましょう。

国民年金2号被保険者となる人は先述したように、二重払いになっても未納と違ってリスクはありませんし、将来の年金が厚生年金で増額されますので損することはありません

しかし、扶養配偶者がいて、配偶者が3号被保険者となる場合は、二重払いも覚悟で保険料を支払っておかないと、将来の国民年金が減額されてしまうことを覚えて起きましょう。

そして転職先の会社に入社すれば、厚生年金の加入手続きと同時に国民年金の異動手続きも行ってもらえるので、国民年金1号から2号への手続きの必要はありません

厚生年金は、会社の所在地管轄の年金事務所で手続きされるので、異動手続きの連絡があなたの住所地の国民年金課に通知されるまで時間がかかる場合があります。

すると、転職して厚生年金の手続きが完了した後でも、すでに国民年金1号被保険者の期間の国民年金保険料を支払っているのに、払う必要の無い期間の国民年金の納付書が送られてくることがあります。

こういったケースでは、納付期限が過ぎても無視していればよいでしょう。

自営業になる場合

自営業になる場合は、ほぼ国民年金の1号被保険者となります

法人の場合、会社の規模によっては、特別加入で厚生年金に加入することもできるので、その場合は国民年金2号被保険者となることも可能です。

家族の扶養に入る場合

2号被保険者から3号被保険者になるので、配偶者の会社に手続きをお願いしないといけません。前年の収入が130万円未満でなければ扶養に入れませんので、無職の期間が長引く人でないと、扶養に入るのは難しいかもしれません。

ちなみに手続きに必要な書類は、離職票と収入を証明するもの(見込み年収、あるいは前年の課税証明、前年の源泉徴収)、配偶者であるための戸籍謄本や住民票などが必要です

ポイント

  • 5年分まで遡って支払い可能
  • 転職時に国民年金1号・2号被保険者になることがあるが、二重払いしておくと未納のリスクを防げる
  • 自営業の場合は基本的に国民年金1号被保険者
  • 国民年金2号被保険者から3号被保険者になる場合は、離職票と戸籍謄本や住民票が必要になる

国民年金の支払い方

年金の支払い方は多い。自分のライフスタイルに合わせたものを選ぼう

現在は、以下の支払い方があります。

  • カード引き落とし
  • 銀行引き落とし
  • ネットバンキング引き落とし
  • コンビニ払い

国民年金1号被保険者の異動手続きの際に、支払い方法を選択でき、必要な申請書類を記入して提出すれば良いです。

ただし、すぐに転職する予定の人は、コンビニ払いがお勧めです。

一旦カードや銀行引き落としの手続きをしてしまうと、自分で国民年金2号被保険者への異動が行われる旨を連絡して自動引き落としやクレジットの決済を止める手続きをしないと、払わなくて良い保険料が自動的に支払われてしまうことがあります。

また、早急に手続きを行っても、手続きには時間がかかりますので、1ヶ月分は自動引き落としやクレジット決済をされてしまう可能性も否定できません

クレジットの場合は手続きが遅れて口座から引き落とされたとしても、翌月引き落とし口座に返金してくれます。

しかし、銀行引き落としの場合は、還付請求の書類手続きを行う必要があります

また、前払いで1年分全納する制度を利用すると、国民年金の割引もあるのですが、その前に転職先が決まって就職した場合、同じく還付請求の手続きが必要となります。

還付請求が面倒でない人は、一括払いの方が1ヶ月分は割安となりますが、そうでない人ですぐに転職予定であれば、就職先が決まっていなくてもコンビニ払いがおすすめです。

厚生年金基金や企業年金もある

年金には種類が沢山

厚生年金基金に加入している人は、厚生年金基金の一時金をもらわなければ、65歳になれば、例え微々たる金額でも年金として支給してもらえます

これは厚生年金基金が、国民年金と厚生年金の上の第三段階の年金だからです。

しかし、国民の4分の1が65歳以上という昨今の高齢化社会のため、厚生年金基金連合は、経済的に破綻をきたし始めました。

そのため、基金が立ち行かなくなったため、2003年以降の新規の新設ができなくなり、すでに基金加入済みの会社も、確定拠出年金や確定給付企業年金への移行を促進され、今や多くの企業が移行済みです。

確定拠出年金や確定給付企業年金の場合は、転職先で継続できることもありますので、転職先の企業で確認しましょう。

失業の期間が長いときは、個人型確定拠出年金の制度への加入で、老後の年金を増加させることもできます。

まとめ

年金は将来必須!今のうちにできることをしておこう!

今回のまとめ

  • 年金には主に国民年金と厚生年金がある
  • 転職するときに二重払いにしておかないと未納月が出てしまう可能性がある
  • 国民年金の支払いはコンビニ払いがオススメ

自分の年金についても、目先の利益や利便性だけを考え、将来年金機構が機能しているかどうかなんて考えるのではなく、まじめに支払う方向を考える方がおすすめです。

例え、国民年金機構が破綻して国民年金の支給が無くなってしまうことがあったとしても、突然無くなるなんてことはないのです。無くなるとしても政府は「経過処置」として30年ほどかけてゆっくりと無くしていきます。

また、「既得権」というものもあります。例え国民年金が廃止になっても、すでにその権利を取得している人は、死ぬまでその権利を維持されます。仮に現在国民年金の満額の金額が減少することはあっても、まったく支給されない可能性はほぼ無いといっても良いでしょう。

将来の貯金のために少しでも国民年金の未納期間を作らないように、手続きをまじめにする方が、将来の自分や家族のためにお得です。

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