この記事で解決できる悩み
- そもそも円満退職しないといけないの?
- 円満退職するコツが知りたい
- 円満退職できないときはどうやって辞めたらいい?
退職を決意したとき、ストレスを感じずに円満に退職したいと思いますよね。
この記事では、このような悩みを解決したい方にお応えします。
主に以下の内容を解説します
- 円満退職ができない理由
- 円満退職できないときのデメリット
- 円満退職するためのコツ
『円満退職するためのコツ4つ』を理解すれば、完全な円満退職が見込めないとあきらめている方でも、自分なりの円満退職を見出すことができるようになります。
それではまず、『そもそも円満退職はできないのか?』について見ていきましょう。
-
【効率重視!】会社を退職したときの手続きとポイント!
続きを見る
そもそも円満退職はできないのか?
退職するときは誰しも、円満に退職したいと思うものです。
しかしどんなに頑張っても、会社に残る人たちに全く迷惑が掛かけずに辞めるのは不可能ではないでしょうか。
日ごろから人間関係が良かった人や、病気やケガでやむを得ず退職することになった人は、辞めることへの自分自身の罪悪感や、残った人に与える影響は少ないかもしれません。ただし、そのような人はごく少数です。
注意点
- そもそも円満退職したいということそのものが、周りに迷惑をかけたくないと思っているだけの自己満足に過ぎないのかもしれない
fumumu編集部の調査によると、「完全な円満退社なんてありえないと思う」と答えた人は、全体で33.7%という結果がでています。
出典:fumumu「「円満な退職」なんてない? 引き止めにあった人の悲痛な訴え」


円満退職ができない理由5つ
少数ですが、円満退職できたと実感する人もいます。
それは、良好な人間関係が築けていた人や病気など会社側も納得するようなやむを得ない事情がある人がほとんどです。
では、円満退職ができない人は、どのような理由でできないのでしょうか。
その理由を5つ紹介します。
円満退職ができない理由5つ
- 会社がブラック企業
- 職場の人間関係で退職する
- 退職者と会社との間で利害が違う
- 会社側が退職を迷惑だと感じている
- 退職する会社にモチベーションが湧かない
理由1:会社がブラック企業
ひとつ目の円満退職できない理由は、ブラック企業の場合です。

労働基準法の第137条では、労働契約期間の初日から1年を経過すれば、使用者に申し出ることでいつでも退職できると明記されています。
ブラック企業を辞められず悩んでいる方は、退職代行サービスの利用を検討することをおすすめします。
退職代行サービスは、辞めさせてもらえないあなたに代わって退職の連絡をしてくれます。詳しく知りたい方は下記を参照してください。
-
円満な退職をサポートしてくれる退職代行サービス!選ぶポイント5つ
続きを見る
理由2:職場の人間関係で退職する
2つ目は、職場の人間関係が理由で退職する場合です。
上司のパワハラや職場での孤立など険悪な人間関係を理由に退職する人は多く、そのほとんどが円満退職には至っていません。
注意点
- 人間関係がこじれると円満退職できる望みは薄い
- 転職後に同業界を希望する場合は顔を合わすこともあるかもしれない
理由3:退職者と会社との間で利害が違う
次に、退職者と会社との間で利害が違う場合です。
退職者 | 会社 |
---|---|
・早く辞めたい ・引き継ぎは自分にメリットがない | ・引き止めたい ・退職するなら引き継ぎ完了後 |
相反する退職者と会社の思いが、円満退職への障害となります。
たとえば、あなたが前々から不満が溜まっていて、悩みに悩んで上司に退職の意向を伝えたします。それでも上司からすると、あなたに急に退職を切り出されたと感じるかもしれません。
このお互いの持つ被害者意識が、円満退職できない理由だといえるでしょう。


理由4:会社側が退職を迷惑だと感じている
4つ目の円満退職できない理由は、会社側があなたの退職を迷惑だと感じている場合です。
退職は会社にとってのメリットはなく、むしろデメリットだらけだからです。
退職が会社に与えるデメリット
- 採用と育成に時間と費用がかかる
- 欠員によって残る社員たちに負担がかかる
- 管理職の評価が下がる
これらのデメリットを避けるためにも、会社はあらゆる手段で引き止めようとするでしょう。

それが理由で退職の決断を先延ばしにすればするほど、退職のタイミングを逃してしまいますよ。
そうならないためにも、退職の決意が固いことを納得させ、説得や引き止めできない状況をつくる方が、双方のためです。
このケースでは円満退職を期待せず、退職は会社にとって迷惑な話と思われても良いと割り切りましょう。
理由5:退職する会社にモチベーションが湧かない
最後は、退職する会社にモチベーションが湧かない場合です。
退職する会社に自分の未来はありません。また、引き継ぎも自分にとってのメリットはなく無意味な作業です。
さらに、周りの「どうせ辞める人だから」と冷たい視線を感じることもあるでしょう。
退職までの時間がありすぎると、やる気も続かず、職場にも居づらくなります。
少しでも円満退職を望むなら
- 退職日は意欲が保てる範囲で、できるだけ早い時期に設定するのがおすすめ
円満退職できないときのデメリット3つ
もし円満退職ができない場合、転職先に悪影響はあるのでしょうか。
ここでは、円満退職できないときのデメリットを3つ紹介します。
円満退職できない3つのデメリット
- 転職先で悪い噂を立てられるリスクがある
- 転職先での仕事の取り組み方で悪い影響を引きずる
- 前の会社が敵に回るリスクがある
デメリット1:転職先で悪い噂を立てられるリスクがある
まず、転職先で悪い噂を立てられるリスクがあることです。
リスクの一例
- 退職した会社が転職先に密告をする
- 転職先が退職した職場に照会し、転職先で噂になり悪影響が出る
たとえば、退職した会社が転職先にあなたのイメージが下がるように密告をするケースもなくはありません。
あるいは、転職先が退職した職場にあなたのことを照会し、それをきっかけに転職先で噂になり悪影響が出る可能性もあります。
転職先がしっかりした会社であれば、個人情報を守り、退職した会社からあなたへの問い合わせがあっても応じないはずです。まして、あなたのことを退職した会社に照会することもないでしょう。

デメリット2:転職先での仕事の取り組み方で悪い影響を引きずる
2つ目のデメリットは、転職先での仕事の取り組み方で悪い影響を引きずることです。
なぜなら、もし釈然としない退職をすると、悪い気分を引きずるかもしれないからです。そうすると、転職先の仕事に身が入らなくなります。
ですから、退職までに引き継ぎや業務をしっかりこなし、すっきりと後腐れのない退職をしましょう。
ストレスなく円満に退職できれば、転職先で前向きなスタートが切れますよ。
デメリット3:前の会社が敵に回るリスクがある
3つ目のデメリットは、前の会社が敵に回るリスクがあることです。
とくに退職した会社と同じ業界への転職を考えている場合、将来的に仕事で関わる可能性が出てきます。そうすると、顔を合わせる機会があるかもしれません。

退職した会社から一方的に裏切り者扱いされて、転職後に敵に回すリスクを下げるためにも、円満退職が賢明であることは間違いありません。
円満退職するためのコツ4つ
ここまで円満退職することの難しさを伝えてきました。
ですが、最初から円満に退職することをあきらめて、辞めるまでの業務を中途半端に投げ出してはいけません。

ここでは円満退職をするための4つのコツを紹介しますので、参考にしてみてください。
円満退職するための4つのコツ
- 円満退職するための最適なタイミングを図る
- 有給休暇を計算して退職までの日程を立てる
- 必ずしも本当の理由を話す必要はない
- 退職を伝える順番に気をつける
コツ1:円満退職するための最適なタイミングを図る
ひとつ目のコツは、円満退職するために最適なタイミングを図ることです。
円満退職ができない理由5つの「退職する会社にモチベーションが湧かない」でも、退職日は意欲が保てる範囲で設定するのをおすすめしています。
民法第627条では、2週間前に申し入れをすれば退職できるという内容が書かれています。
民法第627条について詳しく知りたい方は下記を参照してください。
円満退職に向けた最適なタイミングは人それぞれ異なります。
就業規則や有給の残りを確認し、退職までに終わらせるべき業務や引継ぎが完了する期間を考えてタイミングを図りましょう。
コツ2:有給休暇を計算して退職までの日程を立てる
2つ目は、有給休暇を計算して退職までの日程を立てることです。




労働者の権利として定められている有給休暇を取得するのに理由は必要ありません。
ですが、円満退職するためには、取得の仕方に注意する必要があります。
有給休暇取得の注意点
- 退職前に就業規則で有給休暇の条件や日数を確認しておく
- 引継ぎに必要な期間を考慮し、有給休暇を消化できる日を退職日にする
上司には余裕をもって2か月前くらいには退職の意向を伝えるのがおすすめです。
コツ3:必ずしも本当の理由を話す必要はない
次のコツは、場合によっては、本当の退職理由を話さないことです。
エン・ジャパンの調査によると、本当の退職理由を会社に伝えたのは全体の約半数という結果が出ています。
本当の退職理由は人間関係が原因だったことが大多数を占めているのに対し、会社に伝えた退職理由は当たり障りのない家庭の事情にすることが多いとわかります。
そうする理由はやはり、円満退職したかったからです。
注意点
- 本当の退職理由を伝えて会社と衝突すれば、確実に円満退職はできなくなる
そうなれば、退職するまで職場にも居づらくなるため、自分にとってもメリットはありません。
ですから、退職理由は本音と建前をうまく使い分けて伝えましょう。
コツ4:退職を伝える順番に気をつける
4つ目のコツは、退職を伝える順番に気をつけることです。
退職の意向は、まず直属の上司に伝えるのがマナーです。
親しいからといって先に同僚に話してしまい、そのことを間接的に上司が知った場合、心証を損ねて険悪な関係になりかねません。
それが原因でトラブルになり、円満退職を妨げることになるかもしれないのです。


【円満退職できない】まとめ
退職は退職される会社にとってデメリットでしかないので、円満に辞めたいという自己満足は捨てて、退職した先の未来に目を向けるべきです。
辞めるまでの準備や計画を入念にしたら、あとは強い意思を持って退職を伝えましょう。
ただし、円満退職ができないとあきらめて努力を惜しむと、転職先に悪影響を及ぼす可能性があります。ですから、最低限のマナーを守るよう心がけましょう。
たとえ円満退職が期待できなくても、退職までにやっておくべきことをまとめました。
円満退職が期待できなくても退職までにやっておきたいこと!
- 引き継ぎや業務が残っているのであれば全てこなす
- 就業規則で退職に関する条件や有給休暇の日数を確認する
- 建前の退職理由を考え、退職の意向はまず最初に直属の上司に伝える
- どうしても退職することができなければ退職代行サービスの利用も考えておく
なかには、円満退職ができなくてうつ病にかかるような方もいます。
もし、どうしても退職することができない場合は、退職代行サービスの利用を検討するのもひとつです。
あなたなりの円満退職を目指してください。
-
退職代行の評判からわかる業者の正しい選び方と利用の注意点3つ
続きを見る