転職活動を行う人にとって、履歴書は自身の個性や強みを示す書類として欠かせないものです。履歴書の出来が転職活動の成功にも関わってきます。
この記事では、下記のような履歴書を作成するうえでの重要なポイントを徹底解説しています。
- 採用担当者の心に響く書き方のコツ
- 学歴や職歴
- 志望動機の書き方
履歴書を作成するうえでの重要なポイントを徹底解説しています。ぜひ参考にして採用にグッと近づく履歴書を書いてみましょう!


履歴書の基本的な書き方について

採用担当者の目に留まるかどうかが最初の問題だ。目に留まるよう、以下のポイントをおさえて書いてみよう。
履歴書には種類がある
履歴書を書く状況は、2パターン!
- アルバイトやパートで働きたい場合
- 社員として働きたい場合

- 記入項目が少なく、勤務可能な曜日や時間帯などを記入する欄があるのが特徴
- 社員として転職先を探している場合は使用しないよう注意
- JIS規格のものや自己PR欄の項目が多いタイプがおすすめ
- JIS規格の履歴書は、学歴や職歴など経歴を書く欄が多く最も一般的な履歴書なので、履歴書選びに悩んだらこの種類を選んでおけば間違いはない
- 履歴書自体に特徴はありませんが、転職活動中に求められることの多い「職務経歴書」がセットになっているタイプ

履歴書の各項目の書き方について
良い写真とは
- 写真は3カ月以内に撮影されたもの
- 横2.4〜3cm、縦3.6〜4cmのサイズのものを貼り付ける
- カラー写真で正面から撮影し、胸から上が写っている
- 好印象を与える表情、服装に気を配る

書き損じることもあるので、写真は最後に貼ります。万が一剥がれた場合に備えて、写真の裏には名前を記入しておきましょう。
履歴書の写真については、下記の記事で詳しく説明しています。
【履歴書写真が合否を左右?!】好印象を与える履歴書写真の撮り方
学歴・職歴の書き方
学歴は、高校、専門学校などから記入します。
- 年次は履歴書全体で西暦か元号かの表記を統一
- 学校名は略さず正式名称で記入するのがマナー
その際、「高校」ではなく、きちんと「高等学校」と書きましょう。学部・学科などを記入し、応募職種で生かせる研究テーマなどはより詳しく書くと興味をひきやすくなります。
職歴は、時系列に沿って記入し応募職種に関する職務経験がある場合は、アピールポイントとなるため、強調して書いておきましょう。
職歴が書ききれない場合は、社名と入社年月・退社年月のみを書き、「詳細は職務経歴書記入」としてもかまいません。最後の行に「現在に至る」、その下の行に「以上」と記入します。
免許・資格の書き方
最初に免許を書き、次に資格を記入します。その際の資格名は正式名称で記入します。
自動車免許→普通自動車第一種運転免許(AT限定)
英検→実用英語技能検定○級
取得時から、資格の名称が変わっている場合は取得時の資格名を記入します。
免許や資格が多い場合は、応募職種に関連する資格を中心に記入しましょう。また、現在習得中の場合でも、応募職種に関するものであれば、取得予定時期を書き添えて記入しましょう。
志望動機・本人希望欄
志望動機は、応募企業が求めている人材を理解して記入しているかがポイントです。「貴社の社風に引かれた」などの抽象的な表現は避け、「競合企業ではなく応募企業だからこそ入社したい」という意欲が伝わるように、明確に記入しましょう。
一方的に思いを伝えるような内容では、採用担当者には響かない!

本人希望欄には、職種や待遇面などの希望を記入します。待遇面に関しては、原則「貴社規定でお願いいたします」と記載しましょう。勤務時間の制限などがある場合は、現在調整するべく努力している旨を記入し、意欲を示しましょう。
趣味・特技
趣味や特技は空欄にしない!
- 職務に直接関係することではないが、趣味や特技の内容からあなたの人柄を伝えることができる
- 面接の場で会話を盛り上げる「道具」にもなる

パチンコやスロットなどのギャンブルは、それ自体は悪いものではありませんが、採用担当者に計画性や堅実性の側面からマイナスのイメージを持たれてしまう可能性があるので、書かない方が無難です。
また、政治や宗教に関わるものなど、個人の価値観によって意見が分かれる趣味や特技も書かない方が無難だといえます。

料理とか家事など自分の生活に関わっていることを趣味にするのもアリですよ!

提出方法・郵送方法にも注意が必要
封筒の色は「白」を選びます。履歴書に折り目がつかないように、定形外の封筒を使用します。
履歴書と一緒に送る書類に合わせて、A4サイズが入る「角形A4号(角A4)」か「角形2号(角2)」を選びましょう。履歴書・書類に汚れがつかないように、クリアファイルに挟んで封筒に入れることも大事です。
郵送・手渡しどちらの場合でも必ず、封筒の表面には「履歴書在中」と朱書きします。水性ペンだとにじむ可能性があるので、油性ペンを使いましょう。
切手は「普通切手」が無難です。派手な図柄やキャラクターものはビジネスの場に不適切です。
郵送方法は「普通郵便」です。書留で送付するのは、採用担当者の手を煩わせるので避けましょう。ただ、どうしても応募のタイミングが締め切り直前になってしまう場合は「速達」を利用してもかまいません。
転職の志望動機は書くべき?
一般的に志望動機というと、応募先企業の業績や事業内容、社員や社風など、魅力に感じていることを伝えることだと思われていますが、それだけでは不十分です。
それらはほかの人も魅力に感じる部分であり、あなた個人の志望動機にはなりません。そこで、自分の「転職理由」と「ここを魅力に感じた」を関連づけて伝えることがポイントになります。
自分がなぜ転職したいか、転職することでなにをしたいのかという「転職理由」を思い出そう
その理由は、「求人情報に△△と書いてあったから」かもしれませんし、「御社と取引がある企業に勤める友人から聞いた」あるいは「雑誌に社員のインタビュー記事が載っていたから」かもしれません。
その会社の情報をできるだけ集めて、自分だけの志望動機を伝えましょう。
転職の履歴書で注意すること

履歴書は読む人のことを考えて丁寧に書くことを心掛けよう。
要注意!履歴書作成でのNGルールとは
履歴書を記入する筆記用具に、鉛筆やシャープペンシルなど、消えてしまう恐れのあるものを使うのはNG
黒色のペンかボールペンを使いましょう。書き損じてしまった場合は、面倒でも最初から書き直します。あらかじめ記入する内容を整理した「見本の履歴書」を作成しておいて、それを見ながら記入していくと間違えるリスクが減るのでおすすめです。
履歴書に空欄があるのはNG
空欄のない履歴書は、それだけで採用担当者に意気込みを伝えることができます。どうしても書くことがない場合には、記入漏れとみなされないように「特になし」と記入しましょう。
誤字・脱字も絶対NG
経験豊富な採用担当者は、ちょっとした誤字・脱字でもすぐに気づきます。また、日ごろの癖で略字を使ってしまわないよう注意しましょう。
職歴は明確に書くこと
職歴はできるだけ明確に記入することが大切です。会社名や部署名は長くても省略してはいけません。きちんと正式名称で記入するようにしましょう。合併などによって会社名が変わっている場合は、その旨も記載します。
転職回数が多く在籍期間が短かった場合も、職歴欄にはすべて記入しましょう(試用期間中の退職であっても記入します)。
アルバイト経験は、中途採用の場合は記入しないのが一般的ですが、職歴が少ないのでアルバイト経験をアピールしたいといった場合は記入しましょう。

- 「一身上の都合により退職」
- 「契約期間満了のため退職」
- 「出産のため退社」
など、しっかりと理由も記入しましょう。
なお、在職中であれば、「現在に至る」、退職日が決まっていれば「退職予定」を記入します。最後に右寄せで「以上」と書きましょう。
職務経歴書も忘れずに作成しておく
転職するときは一般的に、応募書類として履歴書と職務経歴書の提出を求められます。
- 履歴書・・・学歴や職歴など、基本的な情報を伝える書類
- 職務経歴書・・・実務能力や経験、スキル情報などを伝える書類
職務経歴書は能力や経歴を、あなたに代わって企業にアピールする重要な書類です。人生を大きく左右する存在といっても過言ではないのです。人生を切り拓くための武器だという意識を持って作成に臨みましょう。
職務経歴書について下記の記事で詳しく説明していますので、参考にしてみてください。
【要チェック!】いいイメージを与える職務経歴書を書くコツとは?
まとめ
今回のまとめ
- 履歴書には種類があるので用途に合ったものを使う。履歴書以外にも職務経歴書が必要になる場合もある
- 学歴・職歴は明確に書く。特に職歴は退職理由も書くこと
- 志望動機は「会社の魅力」だけではなく、自分が転職でなにがしたいかを書いて自己PRしよう
企業の採用担当者は、履歴書によって応募者の強みや個性を掴み、自社が求めている人材であるかどうかを判断します。履歴書を良いものにすれば、転職活動を有利に進められる強力な武器になることは間違いありません。
企業の社風や業務内容を分析し、自分の良さをどう伝えるかが大切です。ぜひ今回の記事を参考にして、自分で納得のいく履歴書の作成を目指してください。