この記事で解決できる悩み
- 自慢できるスキルや資格はないけど転職できる?
- 特別なスキルがないと転職は厳しい?
- 年齢によっても求められるスキルは違うの?
転職を考えるとき、特記するスキルや資格を持っていないと、転職できるのか不安になりますよね。
この記事では、スキルが転職にどのように影響するのかやスキルのアピール方法について解説します。
求められるスキルを知り、『転職でスキルをアピールするコツ3つ』を理解すれば、転職希望先から好評価を受けることができますよ。
それではまず、『転職では現場で培ったスキルのアピールが大切』から見ていきましょう。
転職では現場で培ったスキルのアピールが大切
転職を考えるとき、履歴書に資格の記載が多いほど選考に有利に働くと思っていませんか?
そう考えて資格取得の準備をしているなら、本当に資格取得があなたの転職に最優先で必要なことか考える必要があります。
なぜなら
- 転職において企業はあなたが持っている資格よりも、あなたが今なにができるのかと、これまでの実績を重視するから

資格やスキルの有無に関わらず転職は可能ですが、良い条件や希望の転職をかなえるためには「企業が求める資格やスキル」が必要なのです。
資格の保有だけだと転職が有利にならない
国家資格が必要な薬剤師など、そもそも資格がないと働けない職業でないなら、転職のために資格を取得するのはおすすめしません。

企業はこんな人に働いてもらいたい、こんな人と一緒に仕事をしたい、というイメージを持って採用活動をしています。
その企業で活かせない資格なら、持っていたとしても関心をもってもらえませんし、資格以上に実務経験を重視する企業は多いです。
ポイント
- 「実務経験があってこそ、その資格が意味を持つ」ことを念頭において、企業のニーズに合わせたアピールポイントを考える必要がある
そして、企業が求めるスキルについては、この記事内の『転職者に求められるスキル3つ』で詳しく説明します。
転職者の年代によって求められるスキルは異なる
求められるスキルは年代によっても異なり、20代と30代以上でその違いが大きくみられます。
経験年数が少ない20代は
- 伸びしろがあり、若さとやる気を考慮して、スキル不足を受け入れてもらえる期待がある
若さとやる気があるからこそできることを考えなければ、企業に響かないので注意しましょう。
30代以上になると
- 経験や実績が重視され、即戦力となるかが重要
即戦力をアピールするためには、実務で得た経験と転職先の仕事に活かせる能力があるという根拠を示す必要があります。
これまでの実績と今後のビジョンを詳細にまとめておくといいでしょう。
転職で有利なスキルとは?


doda
のビジネスパーソン1,000人に行った調査によると、約半数が転職に有利になるスキルだと思うと回答した「コミュニケーション力」が、実際に転職に有利だったと答えたのは3割弱程度という結果が出ています。
これはコミュニケーション力が必要ないのではなく、企業が重要視していたスキルが別にあったという可能性があります。
出典: doda
「英語力、PCスキルを押さえてTOPになったのは!?私に必要なビジネススキル」
もちろん転職するには上記のようなスキルは必要で、いかにその企業が求めているスキルをアピールできるかがカギとなります。
応募先の企業の情報収集をしっかり行って、自分の強みや将来的なビジョンをその企業に正しく伝えるようにしましょう。
転職者に求められるスキル3つ
ここではさきほど紹介してきた内容を踏まえた上で、多くの企業が転職者に求めているスキルを3つ紹介します。
転職者に求められる3つのスキル
- 成長力
- マネジメント力
- コミュニケーション力
これらのスキルは年齢によって重要度が変わってきますので、あなたの年齢に合ったスキルをアピールしましょう。
スキル1:成長力
ひとつ目のスキルは、主に20代から30代前半に求められる成長力です。
若い人材は、経験が浅くても将来性があり、伸びしろを期待される傾向があります。
マイナビニュースの「今会社に転職してきてほしいのはどの人材ですか?」という質問に対し、同業種で経験豊富な人材が55%で1位ですが、2位に27.7%で経験は浅いが可能性のある若手人材がという回答が得られています。
若ければ誰でもいいわけではない!
- 常に需要がある分、年齢的な転職のハードルは低いですが、その分ライバルも多い
選ばれるためには、「若いからこそできること=成長力」を念頭において、将来企業にとって有益な人材に成長することを示す必要があるでしょう。
スキル2:マネジメント力
つぎに、30代以上の転職希望者に求められるスキルにマネジメント力が挙げられます。
マネジメントは「管理」を意味し、マネジメント力は簡単にいうと管理職に求められているスキルのことです。
面接では
- 過去のマネジメント経験について聞かれることも多く、その実績次第で即戦力となるか判断される
実際は管理職という役職ではなくても、部署やグループ、プロジェクトなどでまとめる立場にあり、部下の育成や仕事の指示、メンバーの指導管理などにあたっていれば、その内容や経験を伝えられるようまとめておきましょう。


キャリアや経験を活かしたい方は、ハイクラス転職エージェントを利用するのもおすすめです。
スキル3:コミュニケーション力
求められるスキルの3つ目は、多くの転職希望者が転職に有利だと考えるコミュニケーション力です。
なぜなら企業の多くは、仕事を進めるうえで円滑なコミュニケーションが取れる人材を求めているからです。
仕事は単独で行うことは少なく、クライアントや上司、同僚など複数の人で進めていくため、コミュニケーションに支障が出るとクオリティの高いものを作り出すことはできません。
もしあなたがコミュニケーション力に自信がない、と思っているのなら、以下のようなコミュニケーション力を上げる3つのポイントがありますよ。
コミュニケーション力を上げる3つのポイント
- 相手が理解しやすいように伝える
- 相手が伝えたいことを理解する
- 場の空気を読む
まず、状況に応じて説明方法や言葉を選んで、相手が理解しやすいように伝えることが大切です。
そして、相手の話にきちんと耳を傾けたり、話しやすい雰囲気を作るなど、相手の伝えたいことを理解しようとする努力も大事ですよ。
言葉に頼らず場の空気を読んで行動するのは、苦手な人には難しく感じると思います。

外資系企業なら英語力は必須?
外資系企業への転職を希望しているのであれば、英語でのコミュニケーション力が必要になります。
もちろん外資系企業でも、英語が必須でない部署もありますが、社内研修など英語が必要となる機会は多いので、入社後からでもしっかり英語力を身につけていく必要があるでしょう。
注意点
- 英語力の目安となるTOEICのスコアが採用の条件となることもある
TOEICについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
転職でスキルをアピールするコツ3つ
転職を成功に導くために、その企業に合ったスキルをアピールすることが重要です。
自分の強みやスキルが把握できていないと、採用担当者の心は掴めません。
ここでは転職でスキルをアピールする3つのコツを紹介するので、ぜひ実践してみてくださいね。
転職でスキルをアピールする3つのコツ
- スキルの棚卸をする
- 企業が求める人材と自分のスキルを紐づける
- スキルの活かし方を具体的に伝える
コツ1:スキルの棚卸をする
ひとつ目のコツは、スキルの棚卸をすることです。
これまでの仕事内容と実績を書き出すことで、自分の強みが見えてくるはずです。
そこに希望転職先のニーズをあてはめ、関連する自分の強みや自分に足りないものを見つけましょう。

コツ2:企業が求める人材と自分のスキルを紐づける
次のコツは、企業が求める人材と自分のスキルを紐づけることです。
不足しているスキルを補うことに加え、自分の持つスキルを転職希望の企業でどのように活かすかも考える必要があります。
これまでの経験を新しい環境でも活かせることを伝えられれば、企業の求めるスキルに合致するに違いありません。
コツ3:スキルの活かし方を具体的に伝える
最後のコツは、スキルの活かし方を具体的に伝えることです。
経験と実績をベースに、これまで培ったスキルを今後に活かす根拠を示せば、説得力のあるアピールができるからです。
たとえば、実体験から今の自分に足りないものを今後どうやって補っていくか、数年先のビジョンを語ることでその企業へ貢献できることを伝えられます。


スキルや資格なしでも転職しやすい業種・職種4つ
結論からいってしまうと、スキルや資格がなくても、転職することはできます。
ただし、「選ばなければ」と補足せざるを得ません。
希望の転職先や条件を絞り込めば絞り込むほど、転職成功へのハードルが上がっていくのです。
しかし、たとえ数年でも社会に出た経験は自分の力になっています。
アピールできるほどのスキルや資格がなくても、転職しやすい業種や職種はあります。
スキルや資格なしでも転職しやすい4つの業種・職種
- 人手不足の業界
- WEB・IT業界
- 専門性の高い業種
- ベンチャー企業
ここでは、スキルや資格なしでも転職しやすい4つの業種・職種をみていきましょう。
人手不足の業界
転職しやすいという点だけ考えれば、おすすめなのは人手不足の業界です。
厳しい工期のせいで長時間労働が強いられる傾向にある建設業界や、増え続ける高齢者に対応が追いついていない福祉業界などは、人手が足りず常時高いニーズがあります。
注意点
- 人手不足の業界は、採用されやすく高収入を狙える、とメリットもありますが、体力のいる過酷な労働であるなど敬遠されがちな理由を忘れてはならない
企業の情報がうまく得られなければ、転職エージェントに頼ることをおすすめします。


WEB・IT業界
IT業界は技術の進化が速いうえに活用の場が拡大していることが影響して、新しい技術に追いつける技術者が常に不足している状況にあります。
経済産業省が平成31年4月に発表した「IT人材需給に関する調査」によると、2030年にはIT人材が45万人不足すると予想しています。

最低限の知識を身につけて、転職することは十分に可能ですし、未経験でもプログラミングスクールで学ぶという手もあります。
プログラミングスクールについて詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。
専門性の高い業種
専門性の高い業界は無理だとあきらめていませんか?
専門性のある人材は需要が高く、最初から雇うことが難しいため、未経験から社内で育てていこうとする企業もあるのです。
たとえ未経験でも専門性の高い業種で働きたいという強い意思があれば、チャレンジする価値はあるでしょう。
ベンチャー企業
最後にスキルや資格なしでもおすすめなのは、ベンチャー企業への転職です。
ベンチャー企業は大企業のようなネームバリューがなく、教育体制も整っていないことが多いため、人材獲得に苦労する傾向があります。
ポイント
- 自らを上手く売り込むことができれば、特記するスキルや資格がなくても転職しやすいといえる
しかし、ベンチャー企業はスピード感をもって仕事ができ、入社後のチャレンジ精神と熱意がある人材を求めています。

スキルがなくても転職活動をはじめることが大切
スキルを身につけてから転職しようと思っているとなかなか行動に移せず、ズルズル先延ばしになってしまい転職する機会を逃してしまいます。
まずは、スキルの有無は考えずに転職活動を始めてみましょう。
仕事に活かせるスキルは、その仕事に就き経験を積んでいく中で身についていくはずです。
【転職のスキル】まとめ
転職で必要なスキルのまとめ
- 資格やスキルが効力を発揮するのは、実務経験があってこそ
- 転職者に求められるスキルは、成長力とマネジメント力、コミュニケーション力の3つ
- 企業が求めるスキルと自分のスキルを紐づけ、活かし方を具体的にアピールする
「角ある獣に上歯なし」ということわざがあるように、いくつもの優れたものを兼ね備えるのはむずかしいものです。
はじめから完璧な人間はいないので、スキルを気にしすぎないことが大切です。
やりたい仕事に巡り合えたら、積極的に挑戦し、機会を逃さないようにしましょう。