
結婚して家庭を持つことを考えると、今の給与じゃカツカツだな。
そんな不安を抱えているあなたなら、転職の二文字が頭に浮かんでいることでしょう。
今よりも就労条件がよくて給料が高いとなれば、飛びつきたくなりますね。
でもその前に、転職の準備はできていますか?そもそも転職についてどれくらい知っていますか?
正社員に転職するのは簡単じゃない!
「正社員」とは?
雇用される形は、「正社員(正規雇用)」と「非正規社員(非正規雇用)」の大きく2つに分かれます。
- 正社員 一般的に所定労働時間をフルタイムで定年まで雇用期間を定めず働く社員のこと
- 非正規社員 主に、契約社員、派遣社員、パート、アルバイト、業務委託契約などで、雇用期間が定められていたり、働く日数や時間が正社員と比べて短い人
資格があると正社員へ転職が有利!
需要の高い資格や専門性の高い資格を持っていると転職に有利です。
働きながら転職を目指すなら、資格取得も考えましょう。必要な努力を惜しんでいるようでは、ダメです!
看護師やITエンジニアなど、専門性が高い仕事をしている人や、人材確保の難しい仕事をしている人は、安定して働いてもらうために正社員として採用される可能性が高いです。
資格取得に関して詳しく知りたい方は、下記の記事を参照してください。
スキルアップして未来を掴め!転職する際に有利になる資格8選
非正規社員から正社員に転職するには?
非正規社員から正社員への登用を目指すのであれば、正規社員の登用制度や前例の有無は確認しておく必要があります。
会社に貢献し、実績を出していれば、より責任ある仕事を任せたいと思わせることができるので、正社員への近道の可能性大です。
正社員のメリット・デメリット
正社員のメリット
・ボーナス支給、昇給・昇格、各種手当の支給など給与面が安定
・住宅手当、退職金制度など福利厚生が充実
・定年まで解雇の不安が少ない
・クレジットカードや住宅ローンが組みやすい、社会的な信用の獲得
・実務経験として転職に有利
正社員のデメリット
・望まない異動や出向、転勤がある
・降格・減給がある
・残業や休日出勤、サービス残業があり得る
正社員への転職が難しい理由とは?
下記の総務省統計局の雇用形態別役員を除く雇用者数の表から、正社員と非正規社員の割合が読み取れます。
2013年の役員を除く雇用者は5,222万人で、そのうち正社員3311万人、非正規社員1,911万人でした。
2018年7月現在の役員を除く雇用者は5,626万人で、そのうち正社員3,522万人、非正規社員2,103万人。
就業率が上昇しているので雇用者数も増加していますが、年々じわじわと非正規社員が割合が上がっている傾向にあります。
正社員への道が簡単ではないことを物語っています。
転職活動を始める前に知っておきたい3つのこと
勢いだけで転職せずに一度考え直してみる。
転職したい理由は色々あると思いますが、急を要する理由でない限り、一旦考え直してみることをお勧めします。
正社員への転職が難しいことも理由のひとつです。
運よく転職できたとしても、今と同じ不満に悩まされたり、新しい環境に適合できずに今以上にストレスが溜まる恐れもあるのです。
転職したばかりなのに、また転職したいなんてことになっては元も子もないですからね。
もう一度辞めたい理由を思い返して、冷静に判断しましょう。
実は重要な転職のタイミングとは
スキルアップのための転職を目指すなら、特に気を付けたいのが、転職のタイミング。
自身の経験やキャリアが活かせるタイミング、退職と入社のタイミングなどを考えて、自分の転職にベストなタイミングはいつか考えましょう。
5年ほど経験年数を積んでおけば同業界への転職に有利です。
在職中に資格を取得しておくと履歴書に書けるので、書類選考の強みになります。
転職のタイミングについては、下記の記事も参考にしてみてください。
【ロスなくスムーズに!】転職する時期とタイミングはいつがいい?
転職にまつわるリスクとは
主なリスクとして、収入0円と健康保険や年金の支払いが挙げられます。
辞めたいと思って後先考えずに辞めてしまうのは、危険!
辞めたときのリスクを考えてからでも遅くはありません。
転職先を決めずに辞めてしまうと、収入が0円になること忘れていませんか?
でも、それだけではないんです。
在職中は給与から社会保険など天引きされている控除項目があるため、退職後はそれらを支払わなければなりません。
健康保険や年金については、下記の記事で詳しく説明していますので参考にしてみてください。
【国民健康保険VS任意継続】転職までの健康保険、どっちがお得?
転職時に未納期間を作らない!将来満額受給するための年金手続き3種
転職活動を決心したらやるべき3つのこと
転職活動は在職中に進めよう
ただでさえ時間がないのに、在職中に転職のための時間がとれるのか?
そう思うかもしれません。
しかし、退職後の転職活動には経済面の不安から焦りにつながり、いい結果をもたらさないことも多々あります。
収入が安定していて、職歴に穴が開かない在職中こそ転職活動に向いていると言えます。
在職中の転職活動がおすすめであるとは言いましたが、そこには問題があることも忘れてはいけません。
〇在職中の転職活動のメリット
・収入が安定している
・職歴に穴が空かない
×在職中の転職活動のデメリット
・履歴書や職務経歴書など書類作成や面接対策の時間がとりにくい
・面接の日程を決めにくい
・入社予定日をはっきり言えない
・退職のスケジュールがなかなか立たない
・会社に転職活動中ということが知られると居づらくなる
メリットよりデメリットを多く挙げていますが、収入が安定している状況を捨てて問題解決に向かった方が本当に良いのか。
一度立ち止まって考えてみてください。
業界・企業の研究をしよう
転職を考えているということは、今の職場よりも自分の希望がかなう職場を探しているはずです。
様々な業界や企業について調べておき、納得のいく転職先を見つけましょう。
厚生労働省の平成29年雇用動向調査結果の概況の産業別入職率・離職率によると、平成28年1年間の入職率・離職率ともに宿泊業、飲食サービス業が最も多いことがわかります。
このように変動の多い業種もあれば、人手不足に悩み続ける業種もあります。


人材確保が難しい業種
・IT関連・・・エンジニア系はプログラミングに関する知識が必要
・建設業・・・体力勝負
・医療・福祉系・・・看護師、介護士
・運輸業・・・インターネット通販の普及や日配
・保安関連の業種・・・特に警備員
勤務が不規則だったり、専門的な知識が必要だったり、屋外での作業など職場環境が厳しいことが、人手不足の原因とされています。
人手不足なだけあって求人は多く、やりがいのある仕事でもあるため、転職しやすいと言えます。
転職後に後悔がないように、事前に労働環境が自分にあっているかしっかり確認しておきましょう。


転職を希望する理由として給与に対する不満も多くみられます。
転職した人の賃金がどう変化したかも確認してみましょう。
平成29年上半期の転職入職者の賃金変動状況によると、前職の賃金に比べて増加と減少の割合の差は、増加が1.0ポイント上回っていることがわかります。
だからといって転職すれば必ず賃金が上がるというわけではないので注意してください。
年代や業界によって平均的な収入は違ってきます。
国税庁による民間給与実態統計調査結果の第12表 業種別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額を参考にしましょう。
例えば、建設業に勤める20~24歳の平均的な年収は324万円で、サービス業だと226万円です。
金額がすべてではありませんが、収入に不満がある場合や今とは違う業種を目指す場合のひとつの目安になるでしょう。
転職活動で自分に合う会社を見つけるために
人の性格は十人十色です。自分に合う、合わないは、自分自身を客観的に分析し、自分を知ることで見えてきます。
自分の長所や短所を把握しておくこともとても重要です。
長所が見つからないと悩むあなたでも、短所は意外と簡単に見つけられるはず。その短所の見方を変えて長所にしてみましょう。


自分のアピールポイントを見つけるにはどうしたら良い?
自分の仕事上で印象に残っている経験を具体的に書き出す
その経験に自分の長所がどれだけ活かされたか書き出す
求められる資質に合うものをアピールポイントとする
理想の会社を見つけるためのポイントは?
業種や職種の特性を事前に調査し、社風の傾向を知る
嫌でも耐えられることは、よくあることだと言い聞かせる
転職活動が長引いても、焦らず納得いくまでやり遂げる。
正社員の求人に強い転職エージェントとは?
転職エージェントという言葉、みなさんは知っていますか?
コトバンクによると“正式には『有料職業紹介事業所』と呼ばれ、厚生労働大臣から認可を受けた斡旋を目的とした会社の事をいいます。
『人材紹介会社』や『人材バンク』と呼ばれる事もあります。”と説明されています。
転職を希望している人と働き手を求める企業、その両者をうまく結びつけて雇用関係を成立させるサービスを行っています。
転職に悩んだり、第三者の客観的な意見やアドバイスが必要なときは、転職エージェントの利用をお勧めします。
正社員の転職のまとめ
正社員への転職がいかに難しいものか、わかっていただけたと思います。
ですが、あきらめてはいけません、不可能と言っているのではないのです。
苦難を乗り越えてこそ、真の道が切り開けます。
成功させるコツをおさらいして、決意をもってしっかりと準備をし、転職を成功へ導きましょう。
転職を成功させるコツ
・辞めたい理由をもう一度振り返る
・在職中の転職活動がおすすめ
・希望する業界や企業をしっかり調査しておく
・転職にベストなタイミングはいつか考える
・希望転職先には短所を長所に変えてアピールする
転職を思いとどまったあなたも、転職への一歩を踏み出したあなたも、自分自身を振り返る良い機会です。
思う存分、検討してみましょう。