転職しよう!と決めてもいざ実際に転職活動をはじめようとすると、そのタイミングに迷ってしまいますよね。
年代ごとの転職のタイミングや、何月に転職したら募集が多いのかなど、転職活動にまつわる「タイミング」についてご紹介していきますので、転職をお考えの方はぜひ参考にしてください。
転職しやすい時期 全般
求人が多く出る時期というものがあります。また募集の数は景気に左右されやすくなります。
例えば、外国との取引がある製造業や商社は円安になると、輸出が増える関係で求人数が多くなるなどの傾向があるなど、その他にも業界を問わず、求人数が一時的に増える時期があります。それは2〜3月、4月と9〜10月です。
4月は新卒入社の時期と被りますが、企業側の思惑としては主に3つあります。
- 新卒の募集がうまくいかなくて人手不足のために中途募集をしたい
- 入社後まもなくして辞めてしまった人手を埋めたい
- 新卒入社の時期と被せることによって中途入社の人も一緒に研修を受けさせ効率化を測りたい
9〜10月も同じように、新卒の後期募集時期と被っていたり、4月から雇った人が辞めてしまった場合の人手確保をするためで、どちらの時期も共通して人事異動の時期となるので、新しくポストが空きやすく募集が増える特徴があります。
転職する場合、これらの時期から逆算して考えるとロスなくスムーズに転職できる可能性が高くなる
その他にも上記の時期ほどではありませんが、6月にも一時的に増えることがあります。いわゆる5月病ともいわれますが、5月の連休後などは仕事へのやる気を失い、やめる人が増えるためです。
20代での転職
第2新卒やフリーターとして扱われるのか、中途採用の即戦力として採用されるのかどちらを会社が求めているのかによって立場が変わってきます。
人材不足の風潮も後押しし、20代前半であれば、第2新卒という形で即戦力としてではなくポテンシャル採用を行なっている企業が増えてきています。



20代後半は男女ともに、結婚などのライフイベントを抱えやすい時期なのでしっかりと事前に転職プランを立てて、ある程度安心できるような職場、職業を探すことが重要です。
20代であれば後先考えずに仕事を辞めてしまっても、なんとかなる年齢層ですが、一方、年齢を重ねるほど転職市場の需要が少なくなってくることを考えると20代後半で付く職業が今後の人生の主軸となって行く可能性が高くなります。
専門職に就く場合は、30代に突入してしまうと新たに始めることが難しくなってくるので、自身のやりたいこととしっかり向き合うことも20代の転職には必要
30代での転職
30代での転職は20代の転職と違いスキルが求められます。即戦力として求人をかける点においては20代に比べシビアになります。
ある程度、世に知られたプロジェクトの立ち上げに関わった、管理職についていた、表彰されたことがある、資格があるなど、ある程度自身のスキルを表明できる実績を持っていると転職がしやすくなる
30代前半であれば未経験の職種でもまだ挑戦できる可能性はありますが、30代後半になってくると少し難しいという現実もあらかじめ十分に覚悟しておきましょう。


つまり、30代の転職では転職先を前もって決めずに辞めてしまうのはリスクが大きいので事前に決めてから辞めることをお勧めします。
40代での転職
40代での転職は20代、30代の転職に比べると圧倒的に難易度が上がります。また年齢的な制限もあり、多くの場合では最後の転職になり得るかもしれません。
建設業や介護、運送などの人手が足りていない業界では40代でも受け入れてくれることが多いですが、この先20年本当に働けるかどうかも考えなければいけません。
身体的な負担を伴う職業に就くのはリスクを伴います。40代での転職は年齢的に難しい側面もありますが、スキル、経験がある分さらなるキャリアアップを目指すことができます。
- 「会社を辞めたい」と思ったら転職サイトを使わずに、エージェントと相談してヘッドハンティングなどを狙ってキャリアアップを狙うことができる
- 取引先から勧誘されるというケースもあるので、それに相応するキャリアをしっかりと積んでおくことが重要
未経験者の転職って成功するの?
未経験者となるとなるべく求人が多い時期にエントリーすると良いでしょう。
今まで経験したことのない業種や業界での転職は、年齢が若いほど採用率が高まるので、なるべく若いうちに転職をすることをお勧めします。20代であれば好ましいでしょう。人材不足の風潮があるので、未経験でもまだまだチャンスはあります。
専門職の場合、ある程度若いうちからキャリアを構築しておかなければ、転職市場では需要がなくなってしまう


女性のキャリアは?
女性にとっては結婚や出産などのライフイベントと仕事環境は密接に関わってきます。
例えば、これから結婚、出産を控えているのに残業が多かったり、育休が取れないとこの先働いていくことが難しいですよね。
寿退社なんていう言葉もありますが、結婚を機に仕事を辞めるのは区切りがよく辞める旨を言い出しやすいのと、子供を授かることを考えた上で辞める人が多いためです。


転職活動を始める時期
求人の募集数が増える以外にも会社を辞めるのに適したタイミングがあります。
ある程度計画的に辞めることで得られるメリットがあるので、一時的な感情に支配されないようにしましょう。
じっくりと時間をかけてプランニングすることが転職活動を成功に導く秘訣です。
退職後に転職活動をするメリット
会社を辞めてから転職活動をするメリットとしては、自分としっかり向き合う時間を作り、転職活動に専念して時間をかけられるという点にあります。
現在の労働環境が辛すぎて、転職活動をする時間がない、仕事が決まるのを待てないほど早く辞めたいという方にとっては先に会社を辞めるのも良いでしょう。
在職中に転職活動をするメリット
会社に在籍しながら転職活動をしておけば、収入がなくなる心配がないという点ではメリットになります。
その分、あまり時間を割くことができないので、精神的な疲労などは一時的に溜まるかもしれません。
また県外での転職となるとインターネットを通じての転職活動が基本になるため、実情が見えにくいという不安が出てくるのはデメリットとも言えます。
会社を辞めて遊びたい
独身で若年層であれば、会社を辞めて遊んだり旅行に行ったりしたいという方もいるのではないでしょうか。
次の職業が決まっていない状態で旅行に行くというのも、現地で使うお金のことなど不安になったり純粋に楽しむことができないので、なるべく前もって仕事を決めておくことがおすすめ
1ヶ月くらい仕事をせずに遊んでいるとだんだん飽きてくるので期間的には1ヶ月くらいのバッファを設けておくのは良いでしょう。
転職の時期はボーナスをもらってから?確定申告は?転職の時期とお金のこと
求人の多い少ない以外にも考えなければならないことがあります。退職するタイミングについて熟考しましょう。
ボーナスと退職金はもらえる?
辞める際には雇用契約をしっかりと見直し、退職金が支給されるかなどを確認しておくのがベターです。長く勤めていないと退職金はでないことがほとんどです。
ボーナスは貰ってから辞めるのがおすすめ

企業によってボーナスの支給時期は異なりますが、年2回支給であれば6月末と12月末に支給されることが多いようです。
ボーナスをもらってから1ヶ月後くらいに転職活動を開始するくらいにスケジューリングしておけば、求人募集が盛んな時期にちょうど差し掛かるのでお勧めです。
転職の時期と確定申告
確定申告とは払いすぎた税金を国から返還してもらう制度のことです。一般的には自営業やフリーターでもやっていない限り会社が代行して申請をしてくれます。
12月31日の時点で在籍している会社が2月辺りにしていることなので、12月の時点で職についていない人は自営業者などと同じく自ら確定申告をしなければなりません。
所得が多ければ多いほど比例して返ってくる金額が大きくなる傾向があります。確定申告は用紙の記入など申請が煩雑なので、確定申告をしなくても良いように12月の時点では仕事についておくようにしましょう。
また無職の期間中に支払った保険料なども確定申告の対象になるので、次の転職先では支払った保険料の受領書を保管して提出するようにしましょう。
失業保険はどうしたらもらえる?
まず会社を辞めたら会社から離職票を貰いましょう。離職票をもって公共職業安定所(ハローワーク)へ行き、失業保険受給の申請をしましょう。

アルバイトなどをして収入を得ていると、支給されない場合があるためです。
申請から実際に受給が開始されるまでは3ヶ月以上の期間があるため、その間に仕事が決まれば受給することはできないので注意しましょう。
失業保険を貰うよりも次の職業について給料をもらった方がほぼ確実に収入的にはプラスになるので失業保険を貰うことを目的にしないように
就職したときに条件を満たしていれば、ハローワークから祝賀金をもらえるというケースもあります。
年末に向けて辞めるというのは避けた方が良い
有休消化ってできるの?
労働基準法により、有給を使いきってから退職することは法律上認められています。
どうせだったら少しでも給料をもらって辞める方が良いので、辞める際は有給を使いきってから辞めるのが良いでしょう。もし早めに辞めるようなことを示唆されたら、会社に従わず自分の権利を強く主張しましょう。
貯金をしっかりしておく
転職先が決まっていない状態で辞ようとしている方に忠告です。
家賃や生活費はもちろん、今まで会社があなたの代わりに払っていた税金なども無職の期間中は自身で収めなければなりません。

1ヶ月の家賃分くらいは国民年金保険と国民健康保険、市・県民税などで自分の懐から月々出て行くので貯金をしっかりしてから辞めるようにしましょう。
また留学やワーキングホリデーで海外に行く場合も気をつけなければなりません。1月1日の時点で住民票が国内にあると前年の所得に応じてその年の住民税の支払い義務が発生します。
- 貯金がない方は、次職業が決まってから辞めることを強くおすすめする
- 失業保険は申請から受給までに時間がかかるのであてにしないようにする
こんな選択肢もある
年齢を重ねてくると転職はどんどん難しくなって行くばかりです。
ある程度同じ業界や職種でのキャリアやスキルがあるものの、年齢的な制限でなかなか職探しが捗らないという方は自営業、フリーランスなどに切り替えるというのも手です。
そのときも転職と同じように事前に貯蓄をしておいたり、辞める前に顧客獲得の営業活動をしたりと準備をしておくと良いでしょう。
まとめ
転職活動における時期やタイミングについてご紹介していきましたがいかがでしょうか。
求人が多くなる時期や、確定申告など考えなければならないことは思っているよりもあります。
何か職場で嫌なことがあって瞬間的な感情で辞めてしまうのではなく、じっくりとプランを練っておくことで収入や時間のロスなく次の職場で働くことができます。
働きすぎて疲れてしまった人は少しバッファを設けて旅行に行くこともできるでしょう。自身の年齢や貯金、やりたいことなど様々な面を考えながら自身にとってベストなタイミングを見つけて、転職を成功させてください。