この記事で解決できる悩み
- 転職でどんな失敗があるの?
- 後悔が残る転職は避けたい
- 転職で失敗しないための対策が知りたい!
転職を考えたとき、失敗を恐れてなかなか転職に踏み切れないことがありますよね。
この記事では、実際に転職で失敗した人の体験談を教訓に、失敗しないための対策を解説していきます。
事前に失敗から学んで対策しておけば、後悔しない転職先を見つけることが可能になりますよ。
それではさっそく、転職においてどんな失敗があるのか『転職の失敗談8つ』を見ていきましょう。
転職の失敗談8つ
転職で失敗した話を耳にすると、自分も転職で失敗するんじゃないかと不安になりますよね。
そこで今回は、さまざまなパターンの失敗談を知って、そこから後悔しない転職の対策を学んでいきましょう。
それでは実際に起こった8つの転職の失敗談とその対策を紹介していきます。
転職の失敗談8つ
- 失敗談1:やりたいことや転職後の目標を明確にしていなかった
- 失敗談2:転職後の仕事内容がイメージと違った
- 失敗談3:要求される仕事に対する自分の能力が足りない
- 失敗談4:転職後の実際の労働条件が、求人情報や面接の内容と違う
- 失敗談5:後先を考えずに転職先が決まる前に退職する
- 失敗談6:選択肢を絞りすぎる
- 失敗談7:前の会社の業務が終わらない
- 失敗談8:転職先の職場環境や社風になじめない
失敗談1:やりたいことや転職後の目標を明確にしていなかった
まず最初は、やりたいことや転職後の目標を明確にしていなかったことが原因の失敗談です。
なんとなく転職したけど、私のやりたいことって本当にこれだっけ……?
自分がやりたいことをハッキリとさせないまま転職したので、本当にこの仕事を続けていいのか迷いが出てきた。(女性/32歳/サービス)
やりたいことが見つからず、とりあえずで転職してしまうのは危険です。
この場合、やりたい仕事を具体的にイメージするための自己分析ができていなかったことが失敗といえます。
今と同じ職種を敬遠し選択肢を狭めてしまった
SEのBさんは、今のSEの仕事に全くやりがいを見いだせず、脱SEを目指して転職活動を開始します。最初は何となく面白そうということで事業企画やマーケティングに関わる求人を探して応募していましたが、あまりうまくいきません。
そこで、営業や販売、事務などの求人に広げて応募したところ、就職活動の時に応募して知っていた企業から営業職で内定が出て転職を決めました。
しかし、働き始めると、SEと営業の仕事の進め方の違いに戸惑うことが多く出てきました。
とくに1社1社異なる顧客の要望に対して、自社のサービスをうまく説明することができず、営業成績がなかなか上がりません。
しかも、未経験だからと前職より年収を下げて転職をしていたので、「転職しないほうがよかったかもしれない…」と後悔し、再び転職しようかと迷っているそうです。
今の仕事にやりがいがないからといって、職種そのものを否定し転職の選択肢から外してしまうのは、のちの後悔につながる可能性が高いため失敗といえます。
対策:自己分析をしてから転職先を探す
やりたいことや転職後の目標を明確にしなかったことで起こった失敗は、しっかりと自己分析をすることで防げます。
自己分析を含め、失敗しないために以下の4つの対策を心がけましょう。
失敗しないための対策
- しっかり自己分析をする
- 求人情報の内容をよく読む
- 転職理由を明らかにする
- 選択肢を狭めない
転職活動のはやい段階で、自己分析をしておき、求人情報の仕事内容はよく読むようにしましょう。

また、転職理由を明らかにし、選択肢はできるだけ狭めないことが大切です。
なぜなら、転職理由が本当は職種が原因ではなく職場環境だった、という場合もあるからです。

失敗談2:転職後の仕事内容がイメージと違った
つぎに、転職後の仕事内容がイメージと違ったという失敗談を2つ紹介します。
1つの条件にこだわりすぎて他の条件を考えなかった
営業のAさんは、似たような仕事をしている友人と比較して年収が低いことに大きな不満を持っていました。そのため、転職によって大きく年収を上げることを一番の目的として転職活動を開始します。
求人情報も真っ先に年収欄を確認し、面接の場でも内定時の年収条件がどれくらいになりそうか質問するなど徹底して年収にこだわりました。そして、内定後は迷うことなく一番高い年収でオファーを出してくれた企業に転職を決めました。
しかし、働き始めると高い営業目標を掲げて熱量高く仕事をする組織が合わないと感じていました。
その上、高い年収条件で転職をしたAさんは転職間もないにも関わらず、同僚と同じ目標を背負って営業活動を推進することになったのです。毎日、目標の達成度が張り出され、プレッシャーを感じる日々で大きなストレスを抱えることになってしまいました。
このように年収に限らず、ひとつの条件にこだわりすぎると、転職後に他の面で不都合が生じて転職失敗に至るケースがよくあります。
やってみたかった仕事に就いたのに……。こんなはずじゃなかった
前からやってみたかった仕事内容に引かれ転職したが、自分が思っていた仕事と違った。給料も低く、社内の雰囲気も悪かった。(女性/22歳/管理・事務)
やりたい仕事があり転職したが、収入が大幅に下がってしまい生計が立てられなくなってしまった。(男性/35歳/製造)
自分がやりたいと思っている仕事には、良いイメージを描きがちです。
ここでの失敗は、やってみたかった仕事の情報収集が足りなかったことにあるでしょう。
対策:転職先の業界や企業について徹底的に調べる
どんなことでも一点に執着するのは、情報を見極めるうえでは良い方法といえません。
情報を見極めるためには、3つの目が必要だといわれます。
情報を見極めるための3つの目
- 虫の目
- 鳥の目
- 魚の目
ひとつ目は、「虫の目」です。虫は小さいからこそ高いところからは見えなかったものが見えます。
逆に視野を狭めるともいえるため、Aさんはこの目しか持っていなかったために失敗したのでしょう。
次は、全体を把握する「鳥の目」です。高いところを飛ぶ鳥は、全体を見渡すことができるからです。
そして最後は「魚の目」で、川を泳ぐ魚は、流れを読み取ります。


失敗談3:要求される仕事に対する自分の能力が足りない
3つ目は、スキル不足による失敗です。
スキルのミスマッチなどが原因で、求められた仕事がこなせないために起こります。
「できます!」と見栄を張ってしまいました…
ベンチャー企業で3年間働き、ある程度自分の裁量で仕事ができるようになったので、今度は大企業の中でチャレンジしたいと思ったんです。対人印象が良いほうで、大企業の顔になるのがあこがれでした。
そのためなら何でもやれると思い、事業の立ち上げなど未経験の分野も「できる」と答えて、結果、内定をもらいました。しかし実際にやってみるとなかなかうまくいかなくて…。T.Tさん(26歳)
大企業の内定欲しさに、自分を少しでもよく見せたいという欲が出てしまった失敗です。

ミスマッチ!? 希望を胸に転職したものの、思ったより活躍できなかった
未経験の仕事でステップアップを図ろうとしたが、準備不足・勉強不足が原因で人間関係が悪くなった。(男性/39歳/広告)
無理に背伸びをしすぎると、スキル不足で転職失敗になる恐れがあります。
これまでの経験を振り返りつつ、転職先での仕事に必要な知識や能力が自分にあるか確認しましょう。

対策:転職面接で具体的な業務内容を確認しておく
下記の リクルートエージェント
の調査結果をみると、転職後に苦労した点では、仕事の進め方が42.3%と一番多い回答を得ています。
出典: リクルートエージェント
「企業の社風は転職先選びの決め手になる?」
転職への意気込みは大切ですが、勢いでできないことをできると言ってしまうのは禁物です。
なぜなら、転職した後に自分の知識や能力不足のせいで仕事をうまく進めることができず、それが理由で人間関係の悪化など、さまざまな悪影響が出る恐れがあるからです。
面接ではできないことはきちんと伝える勇気を持とう
- できない理由をきちんと伝えつつ、自分がやれることはできるだけ具体的に話すこと
身の丈を知っておかないと転職の選択を誤る可能性があるため、転職先についてしっかり調べ、これまでを振り返り自分のスキルの確認をしておくといいですね。
そのうえで、入社日までに足りない知識や能力を補う努力をすれば、スキルのミスマッチによる失敗は避けられるはずです。
失敗談4:転職後の実際の労働条件が、求人情報や面接の内容と違う
続いて4つ目の失敗談は、いざ転職してみると実際の労働条件が求人情報や面接の内容と違い、意気消沈してしまったという内容です。
雇用条件を確認せず、内定に飛びついてしまいました…
退職したのが4カ月前。なかなか転職先が決まらず、ようやく1社から内定が出ました。
給与や待遇、福利厚生は前職と同水準だったので、すぐに入社の意思を伝えました。ところが、入社後に分かったのですが、試用期間中は給与が下がるし、月に1度は土日出勤。もう、耐えられません。G.Sさん(28歳)
転職先がなかなか決まらない状況で内定を目の前にすると、浮かれてしまい冷静な判断ができなくなって、視野が狭くなりがちです。
この場合も、確認すべきことを怠りすぐに内定を承諾してしまったことが失敗の原因になります。
思っていたより残業が多い、会議が長い……。早く帰れない!
実際に入社してみると、面接で聞いていた印象よりも残業が多い。
確かに繁忙期は残業があると聞いていたが、ここまで多いとは思っていなかったので、心身共に毎日疲れてしまっている。(男性/29歳/管理・事務)
業種や職種によって仕事の一連の流れが異なるため、それを事前に把握できずに疲れてしまった、失敗です。
学校のように年間でひとつの流れになっているところや、1日単位で業務の流れが決まっているところ、月単位、企業独自のスケジュールなど、さまざまあります。
実際の職場の流れを知れば、妥協できる内容か判断できたので、面接などで確認すべきでしたね。
対策:労働条件通知書をチェックする
内定を承諾する前に、労働条件通知書をよく読んで確認しましょう。
ろくに確認せずに内定に飛びついてしまうと、見落としていた労働条件に気づき、転職を後悔してしまいます。


ポイント
- 転職で譲れないことや気になる条件などは事前に整理しておくと、内定承諾前に確認すべきポイントがわかり見落としを防げる
失敗談5:後先を考えずに転職先が決まる前に退職する
5つ目は、転職先が決まる前に退職してしまった失敗談です。
転職失敗して無職に…転職活動の方法を教えてください
無職になって1カ月半が経過しており、応募しても書類選考を通過しないか、面接に進んだとしても一次面接で落ちている状況です。
3カ月以上転職活動して落ち続けているので、もう内定を手にすることができるのか分からなくなってきました。どうしたら転職できるのでしょうか?(Mさん/コールセンター/25歳/女性)
3カ月以上も無職が続いているこちらの女性は、相当焦っていることが伺えます。
転職先が決まる前に退職してしまう、もしくは転職に失敗して無職期間が長期になり、失敗したと感じる人は多いでしょう。
仕事がないと収入も得られないため、精神的、経済的に不安と焦りが生じて、転職の本来の目的を見失ってしまい内定を得ることが目的になってしまいます。
対策:まずは計画を立ててから転職活動をする
仕事を辞めてからの転職活動には、最低でも3カ月以上は生活できるお金を準備しておく必要があります。
なぜなら収入がない状態での転職活動は、金銭的な焦りを引き起こし、転職の目的を見失わせてしまうからです。
そのため、内定を得ることが目的になってしまい、転職のミスマッチが起こりやすいのです。
ポイント
- 貯金がない場合は、在職中に転職活動を始めよう
在職中の転職活動は時間が取れず難しいという方には、転職エージェントの利用をおすすめします。
採用までのスケジュール調整や転職の悩みの相談など、転職に関するサポートを無料で受けられるので、効率よく転職活動を進められますよ。
転職エージェントに関心のある方は、この記事の後半の「転職で失敗しないために転職エージェントを活用する」を参考にしてみてくださいね。
失敗談6:選択肢を絞りすぎる
選ぶものは複数ある方が、よりいいものに巡り合える確率が高くなります。
6つ目の失敗談は、選択肢を絞りすぎたことによるものです。
1社のみに絞って複数応募しなかった
販売職のCさんは、せっかく転職するなら第1希望の企業から受けて、内定が出た会社に転職しようと考えて活動を開始しました。
仕事が忙しいこともあり、複数並行して進めるより、1社ずつ絞って転職活動したほうが良いと判断してのことでした。
第1希望の会社がちょうどCさんのような経験者を求めていたこともあり、とんとん拍子で内定まで進みました。
途中、面接官の受け答えに少し違和感があり、内定を受けるかどうかとても迷ったのですが、他に受けている企業もないし、第1希望だからと迷いながら転職を決断します。
しかし、転職するとすぐに店舗の運営方針を巡って上司と衝突することになりました。面接のときに感じていた違和感がこの部分でした。
転職活動の時に他の企業と見比べておけばよかった…と後悔しながら上司とどうコミュニケーションをとっていくか悩んでいます。
1社しか応募せず、その会社の内定を承諾するか迷ったとき、比較の対象がないと迷ったまま内定承諾を決めることになってしまいます。
結果的にその会社に入社することを決めても、他社と比較検討できていれば、今よりは後悔のない転職になっていたことでしょう。
対策:複数の企業を比較して応募する
選択肢ははじめから狭めないことが、転職に失敗しない秘訣です。
なぜなら、複数の企業を比較することで、自分にとってより良い転職先を見つける手がかりになるからです。
1社に絞り込んで応募するのではなく、同時にいくつか気になる企業に応募し、比較検討して後悔のない転職を目指しましょう。
失敗談7:前の会社の業務が終わらない
7つ目の失敗は、引継ぎが終わらずに転職後も前の会社と繋がってしまうことです。
転職後も前の会社の業務をやっています…
前職の引き継ぎが終わらなかったため、転職後も今の会社の就業時間外に、以前の会社に行って残務整理をしています。
自業自得とはいえ、いつまでこのような状態が続くのか…。Y.Iさん(26歳)
引継ぎが終わっていないからといって、転職後に、前の会社の残務を引き受けてしまったことがそもそもの間違いです。
いくら罪悪感を感じても、きっぱりと断るべきだったと言わざるを得ません。
対策:退職スケジュールを立てる
まずは、「引継ぎが終わっていないまま退職する」のを避けましょう。
なぜなら、退職までに引継ぎを終えることができれば、転職後に前の会社から残務を依頼されることもないですし、罪悪感を感じる必要もないからです。
退職をするまでに引継ぎを終わらせられるよう、退職スケジュールを立てましょう。
計画がうまく進まないと感じたら、辞めるまでに引継ぎ資料を作成しておくといいですね。
自分がいなくなっても、その資料を見れば業務内容がわかる状態になっていれば問題ありません。
ポイント
- 万が一、仕事を残して転職することになっても、前の会社からの依頼は断る

失敗談8:転職先の職場環境や社風になじめない
最後に紹介する失敗談は、待遇や条件には満足しているけれど転職先の職場環境や社風になじめないことによるものです。
条件はOK!しかし社風になじめなくて…
仕事内容や給与など条件に満足して転職しました。でも、いざ働いてみると、社風が合わなくて…。
目標達成の数値を壁に貼り出したり、毎日朝礼で企業理念を唱和したりという風習に対して、戸惑いを隠せません。
今まで穏やかな会社にいたからでしょうか。社内のこうした熱さになじめる自信がなく、もう一度自分に合った会社を探すことにしました…T.Yさん(26歳)
入社前に社風や職場の雰囲気の情報はなかなか得られません。
しかし、それを言い訳に再び転職を考えるのは、自分から会社の社風に歩み寄る努力をしてからでも遅くはありませんよ。
以前の会社のほうがよく思えてきて、戻りたいです…
給料や待遇に不満を感じて転職活動をし、それを解消してくれる企業と出会い迷わず入社。
しかし、前職のほうが、居心地もよく、やりがいを感じながら働けていたような気がして、どうにか前の会社に戻れないものかと悩んでいます。N.Tさん(27歳)
転職によって給料や待遇の不満を解消したはずなのに、不満があった前の会社に戻りたくなるのは、本当の転職の目的が曖昧なことに起因しています。
対策:自分が仕事にもとめることを明確にする
リクルートエージェント
の調査では、社風の見極め方に関する理想と現実のギャップのせいで入社後に苦労すると結論付けています。
出典: リクルートエージェント
「企業の社風は転職先選びの決め手になる?」
T.Yさん(26歳)のようにならないためには、面接時に面接官の印象で社風を予測することも有効といえますね。
そして以前の会社のほうがよく思えたとしても、再び前の会社に戻ろうとするのは、不可能ではありませんが注意が必要ですよ。
なぜなら、一度辞めた事実は消えず、以前と同じ雰囲気で働けるとは限らないからです。


転職の失敗を繰り返さないために
- 「辞めること」を目的とせずに、「目的を実現するために転職すること」を目指そう
そのためには前職を含めた複数の企業を比較したり、自分が仕事にもとめるものを明確にし、ブレない軸を持つことが大切です。
転職で失敗しないために転職エージェントを活用する
転職で失敗しないための方法のひとつとして、転職エージェントを利用することも検討しましょう。
転職エージェントを使うメリット8つ
- 無料で使える
- 転職の相談ができる
- 非公開の求人情報がもらえる
- 応募書類の添削を受けられる
- 面接対策をしてくれる
- 応募先の人事に直接アピールしてくれる
- 転職面接の調整・交渉をしてくれる
- 退職時のサポートもしてくれる
このように転職エージェントにはメリットがたくさんあります。
在職中で転職活動に時間が取れない方にもおすすめです。
続きを見る今すぐ転職したい人が迷わず登録できる転職エージェントの選び方4つ
【転職の失敗談】まとめ
実際に起こった8つの転職の失敗談とその対策を紹介してきました。
失敗談を教訓に、失敗しないための対策を理解して、転職成功を目指しましょう。
失敗談から学ぶ転職成功のための対策
- 転職のミスマッチを防ぐために自己分析はしっかりする
- 転職理由を明確にし、選択肢を狭めない
- 仕事内容や企業の情報収集を徹底し、前職を含めた複数の企業を比較する
- 在職中の転職活動が望ましく、転職エージェントの利用も検討する
転職の目的がブレてしまうと失敗を繰り返すことになるので、転職の目的を再確認し、目的を実現するための転職だということを忘れないでくださいね!