- 「新卒でこの会社に来たのは良いものの人間関係が辛い…」
- 「働いても給料が上がらない…」
そんな悩みを抱えたまま仕事を続けていても成長は見えません!
新卒じゃなくても「第二新卒」という立場で転職ができます。
この記事では、そんな第二新卒の転職活動についてまとめました。ぜひあなたの転職活動の参考になれば幸いです。
第二新卒ってなに?
新卒はその年に学校を卒業した人のことを指しますが、第二新卒は一般的に学校を卒業して1~3年の間に転職・就職を志す人を指します。
法律で定められていないので、会社によってこの定義が変わってきます。
新卒との違いは?

後ほど詳しく紹介しますが、社会人の基本となるビジネスマナーは習得しているので教える手間が省け、会社の負担が少なく済みます。
とくに転職先が現在と同じ業種または職種の場合、元の会社で学んだ知識があるので、新卒よりも重宝されやすいです。
社会経験があるというのは大きな強みになります。
第二新卒の転職ってどんな感じ?
第二新卒の転職市場の規模は?
新卒よりは減りますが、第二新卒の需要はあります。
多くの転職求人サイトでは、第二新卒向けの求人が多くあり、企業は第二新卒を求めていることがわかりますね。
人手が不足しがちな中小企業では、即戦力になれる人材の求人が多くなります。
離職年数は?
転職が多くなる年数は一般的に働き始めてから3年以内が多いといわれていますが、実際はどれくらいの期間で離職する人が多いのでしょうか。
こちらのデータは、厚生労働省が発表した大学の新卒就職者が離職する年数を表したものです。
このデータを見ると、1~2年目の離職率は低いですが、点線から左の3年目から離職率が高くなります。
参考サイト:厚生労働省「新規学卒者の離職状況」
1年未満の離職は大きなハンデ
1年未満の離職
- 転職をするときに、「スキルがついてない」とか「またすぐに会社から離れてしまう」と思われやすい
- 一般的にボーナスが支給されないことが多い
また会社の倒産やリストラではない自己都合の退職のため、失業手当の条件が異なってしまい、失業手当が受け取れなくなります。
失業手当については下記の記事をご覧ください。
【ホントにお得?】退職して転職するまでの失業保険の手続きを解説!
転職できないというわけではありませんが、精神的な負担が大きくなる恐れがあります。
しかし、今の職場でそれ以上の負担があるなら迷わず転職を考えても良いでしょう。
第二新卒のメリットデメリット
第二新卒で転職するメリット
- 新卒と同じように未経験の業種・職種に就きやすい
- 基本的なビジネスマナーを身につけているため採用側の教育負担が減る
- 新しいことを吸収しやすく、伸びやすい
第二新卒で転職するデメリット
- 短期間の転職となるので、会社によっては「定着しない」とみなされる
- 中途採用者と比較された場合、社会経験やスキルの面で不利になりやすい
第二新卒で転職をするときに失敗しがちの考え方



転職は新卒の就職活動とは異なり、気持ちを引き締めなければなりません。
しかし、こんな気持ちのまま転職活動をすると後悔してしまうかもしれませんよ…
会社を辞めるために転職しようとしている
これは、次の会社で働くための目標が立っていません。こんな状況では働きたい会社も見つからないでしょう。
いろいろな会社でも、必要としている資格やスキルは違います。資格やスキルを得ても、転職する会社では使う機会がなかった…なんてことになると資格やスキルを取得することの価値は半減してしまい、とても勿体ないです。

辞める理由を人や会社のせいにしている
会社を辞める理由としてよくあがるのが人間関係や労働環境がありますね。まずは、会社を辞める前に改善ができるかどうか考えてみましょう。
人間関係を変えたいときは、先輩や同僚に相談をしてみる。労働環境を変えたいなら、社内異動をしてみる。
それでも上手くいかなかったら転職を考えても良いでしょう。
転職エージェントや社内見学を使って社風を知っておけば、自分にあった会社を見つけやすくなる
転職先を決めずにとりあえず、で辞めようとしている
とりあえず、というのも問題ですが、転職先を決めていないのは大問題です。
金銭面に余裕があったり、株や投資で稼いだりと考えているなら良いですが、何も考えず辞めると借金をしないと転職活動ができないハメになるかもしれません。

転職することを目的にしている
転職を最終ゴールにしてしまうと、転職先での会社で働く目標を見失います。「転職ができたらそれで終わり」では、なんのための転職かわからなくなってしまいます。
今の職場では満足しない点があるから転職するはずなのに、やりたいことがないなら転職する必要はあるのでしょうか。
「その会社に就けたらこんなことをやりたい」という目標を立てて、アピールできるようにしよう
転職して合わなかったらまた転職したら良いと思っている
労働環境というのは実際に働いてみるまでわかりません。しかし、その会社に就けるチャンスを貰ったからには、耐えられそうならほんの少し我慢してみるのもアリです。
実際、転職回数が多いと「どうしてこんなに転職しているのだろう」と思われやすいです。
ですが、転職回数=経験数と捉えたり、転職理由をしっかり説明出来たら気にしないという会社もあります。
転職回数にかかわらず「今のままだと心身が疲れ切って何も感じなくなりそう」となる前に、躊躇わず転職を考えましょう。


転職失敗に関しては、下記の記事も参考にしてみてください。
転職で成功するために絶対知っておきたい転職で失敗する人の特徴3つ
第二新卒で転職を成功させるポイント
自己分析のススメ
自己分析で将来のビジョンを明確にしよう
転職先で目標が決まったら、その目標へたどり着くまでに、
- 「何が足りていて、何が足りていないのか」
- 「この会社が必要としている技能やスキルの知識はあるか」
自分のルールを決めよう
転職したい会社の条件を決めておきましょう。
例えば、自分の思う職業条件を決めると仕事が探しやすくなります。
- 「残業は絶対月10時間以下!」
- 「完全週休2日制のところが良い」
転職理由を明確にしてネガティブな理由もポジティブに言い換えよう
面接のとき、必ずというほど聞かれる「転職理由」。あなたならどう答えますか?
ここで注意しておきたいのは、「どんな理由であれ、まずはポジティブに答える、ポジティブな内容に変える」です。
以前の職場の人間関係や給料面で辞めた人は特に、うちの会社に来ても大丈夫だろうと思ってもらえるように言い換えてみましょう。

例
人間関係が辛かった
→個人の作業が多く、自分はチームで支えあって成果を出す方が向いているから
給料が少ない
→仕事の正当な評価と共に、収入面でもより上を目指していきたいから
転職成功に関しては、下記の記事も参考にしてみてください。
【年代ごとの違いとは?】転職成功のポイントについて紐解きます
転職完了までのスケジュールを決めよう
転職活動にはどれくらい時間をかけるべき?
転職活動を始めてから転職先が決まるまでにどれくらい時間がかかるのでしょうか。
転職先がすぐに決まるに越したことはないので、スケジュールを決めて順序良く転職活動をしたいものですね。
就きたい仕事によっては資格や免許が必要になるので、一からそれを取るのはもっと時間がかかります。
そのあたりも見越して、計画を立てましょう。
第二新卒が転職をしやすい時期とは?
就職活動の時期は3月から説明会が始まり、6月に面接選考、10月に内定ですね。
第二新卒の転職活動に良い時期は、一般的に3~5月と7~9月といわれています。
3~5月は総決算や人事異動の時期で人の出入りが多く、7~9月は下半期に伴って人事異動が行われやすいのと、夏のボーナスを受け取ってから辞める人が多い
転職活動の流れ
転職するには
- 企業探し
- 応募書類の書き込み
- 面接
- 内定&退職
という流れになります。
応募書類の書き込みについてですが、一般的な履歴書のほかに「職務経歴書」というのが必要になることもあります。
職務経歴書とは、職務の具体的な内容や業務実績、履歴書よりも詳しい自己PRを書かなければなりません。そのため、応募書類の書き込みは大幅に時間を取っておいたほうが良いでしょう。
転職サイト・エージェント登録
転職サイトの中には登録をしておくとオススメの求人が届いたりするサービスもあります。
また、転職エージェントといってあなたにピッタリの求人を探してくれて、面接の練習や会社に面接の予約をしてくれる優れものです。無料で使えるところもあるので使わない手はありませんね!
働きながら転職活動をする
なぜ働きながら転職活動をした方が良いのか。
働きながら転職をする利点は、辞めたらすぐ次の会社で働くことができることです。
これで職や収入が無くなるという不安はなくなりますね。
働きながら転職活動するデメリットはこんなこと
働きながら転職活動をしているとさまざまな弊害が出てきます。
働きながら転職活動すると…
- 転職の準備がしにくい
- 行動範囲が限られてくる
- 業務の引継ぎに時間がかかる
転職の準備がしにくい
時間が限られてしまうので、転職活動をガッツリするのが難しくなります。
特に相手企業の営業している曜日に休みが取れないと、休みが取れるまで先延ばしになります。
行動範囲が限られてくる
IターンやUターン転職する人などが関わってきます。遠く離れた場所へ面接を受けに行かなければいけない場合、移動の時間が多くかかってしまいます。
休みが限られていて、あわせて移動時間がかかるとなると肉体的な疲労も大きくなります。
最近は遠方の人を呼び込むため、Web面接というスカイプの通話ツールを使って、面接をする会社も増えてきた
移動時間がかからないため、転職活動がしやすくなりますね。
業務の引継ぎに時間がかかる
自分のしていた業務を後任に引き継ぎする必要があります。
スムーズに引き継げるなら楽なのですが、後任がいなかったり、引き継ぎ書が思い通り書けなかったりとアクシデントが起こる場合があります。
それでも働きながら転職活動したほうがいい理由
働きながら転職活動をするデメリットは、先に説明しましたが、当然メリットも存在します。
働きながら転職活動するメリット
働きながら転職活動した方が不安は少ない
働きながら転職活動した方が不安は少ない
退職したら直ぐに仕事ができるのでお金が無くなった!という心配がなくなります。

そして、職歴も空白ができずに済むので、面接のときに「この間はなにをしていた」ということが聞かれなくなります。
こんな時は退職してから転職活動もアリ
働きつつ転職活動をするのが望ましいですが、どうしてもそういう訳にはいかないことだってあります。例えば、会社へ行くと心身ともに追いつめられる。毎日吐きながら仕事をしている。
そんな状態では転職活動どころか更に体を崩しかねません。そうなるぐらいなら退職してから転職活動をした方が良いでしょう。
第二新卒で転職した人の感想

女性 第二新卒で小売業界に転職 新卒で入社した会社を丸1年で辞めました。
給与面に不満はなかったけど、通勤時間が長いことと残業や休日出勤があり、遊ぶ暇もないほど。
もっと余裕のある生活がしたいと思って転職を決めましたが、あまり深く考えず思い立ったら吉日とばかりに上司に退職願を提出して一カ月後に退職。
今思えば余裕をもって転職活動の準備をした方が良かったし、もう少し働いてボーナスをもらっておけばと後悔しました。
男性 第二新卒でIT業界に転職 人事異動でやってきた上司と反りが合わなくて転職先も決めずに2年目で退職。
初めての転職活動にあわせて、会社を辞めているのにこんなに保険料や税金がかかるんだ!と驚きました。
次の就職先を決めるまでお金のことで苦労することが多かったので、できれば転職先は決めてから退職するのをおすすめします。
まとめ
- 新卒から1~3年で転職する若者を「第二新卒」と呼ぶ
- 第二新卒は新卒に次いで求人が多いため、転職先はみつかりやすい
- 転職サイト・転職エージェントをフル活用する
今の職場に不満があるなら転職も良い手です。しかし、転職は時間をかけて準備をしていく必要があります。
少しでもその負担を減らし、現在の業務をこなしながら働きたいと思える転職先をみつけましょう!
また、仕事も大切ですがなによりも自分の身が大切です。
「もう本当にダメだ」となる前に環境を変えてみて、ああ転職して正解だったなと思えるワークライフをお過ごしください。